ごあいさつ

2050年までに温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指す世界的な要請の中で,科学技術はこの難題にどのように立ち向かうべきなのか大きな課題を突き付けられています.このような中でも持続的な成長を成し遂げながら,明るい未来を構築していくことが今後の科学技術に求められる最大の課題と言えるでしょう.
このような社会を実現するためには、これまでの縦割りがなされてきた学問体系の中での研究開発では対応できません.すなわち,電気系、機械力学系、熱エネルギー系の異なるエネルギー変換工学体系を横断できる革新的な理論体系の確立が必須となります。我々の研究グループは、50年以上にわたり、異なる工学体系間においても、回路論を共通解析構造としてエネルギーシステム解析が統一化できることを世界に先駆けて提示してきました。
これまでは,この理論を適用するとともに,機器開発の基盤となる多くの基礎研究を通じて,ヒートポンプをはじめとする熱エネルギーシステムを具体的に開発し,機器として具現化してきました.今後は,脱炭素社会の実現に必要不可欠な「水素エネルギーサプライチェーン」,「地産地消エネルギー」,「再生可能エネルギー」をはじめとしたエネルギー供給網から需要側としての「住空間」,「生産技術」,「農食管理」にまでその適用範囲を拡大していきます.ここでも,基礎研究から,具体的なシステム開発までをも実施することによって,我々の研究グループから今後のエネルギー社会の在り方を世界に提示していきます.
2050年までには,あと30年間しかありません.まさに諸君が社会の中心なる時代です.明るい未来社会を作れるかどうかは皆さんの手にかかっています.
基幹理工学部 機械科学・航空宇宙学科
教 授 齋 藤 潔
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